ゲゲゲの鬼太郎、第6期を毎週見ているコラム担当のキョウです。
6期の猫娘やトイレの花子さんの萌え具合について、切々と語りたいところですが、今日のテーマは【1~5期の目玉おやじ】の声優、田の中勇さんです。
6期の親父さんは声優が変わり、ドラゴンボール・孫悟空でおなじみの野沢雅子さんになったので今回は除外して考えます。
目玉おやじの発声は基本的にミックスボイスという発声法で行われています。
多くのシンガーはこの発声法を会得することで、長時間のステージでも喉が疲れにくく歌い続けることができます。
カラオケに行くとすぐに声がヘタってしまう人、高い声が出せないという人はこのミックスボイスができていないことが多いです。
そもそもミックスボイスとはなんぞや?という疑問を、目玉おやじをマネしながら体感していきましょう。
ミックスボイスが何かを知る
ざっくり言うと、裏声と地声を混ぜた発声方法ということになります。
しかし、最初に理解しておいていただきたいのが【ミックスボイスに定義はない】ということです。
医学用語でもなんでもなく、ただの通称なので人によってその捉え方は微妙に異なります。
ネットやボーカルの教本で調べても解釈は違いますし、ボーカルトレーナーによっても様々です。
そのため、これからお伝えするのは私なりの解釈です。大幅に間違っているということはないですが、すでに勉強済みの人は『こんな解釈もあるのか』という程度で読んで頂ければと思います。
前置きが長くなりましたが、まずは簡単な表を作ってみました。
地声 ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 裏声
チェストボイス | ミックスボイス | ヘッドボイス | ファルセット |
普段の声 | ロック、ポップス | オペラ | かっすかす |
右へ行くほど裏声の要素が強くなります。
明確な境界線はなく、チェストボイスにも裏声の要素は混ざっていますし、ファルセットにも地声の要素は入っています。
広い意味で言えばどの声も混ざっているわけですが、半々~6:4くらいで混ざっているものがミックスボイスと呼ばれることが多いです。
ミックスボイスの利点
地声だけで歌うよりも疲れにくく、高音域も楽に出すことができるようになります。
裏声の方が楽に高い声が出せますよね?それを地声と混ぜ合わせることで、ファルセットのようにかっすかすの声じゃないのに同じような音域で歌うことができます。
ちなみにロック系のボーカルは高音域になると顔をしかめたり、鬼の形相で歌うことがありますが、あれはほとんど演出です。
感極まった場面を表情で表現しているだけで、ミックスボイスがきちんとできている人は辛いわけではありません。
小田和正さんやスピッツの草野さんを見てください。涼しい顔をしてハイトーンを歌いこなしています。
オペラ歌手もそうです。お花畑を走り回るようなシーンで満面の笑みを浮かべながら超ハイトーンなソプラノで歌っています。
プロは2時間、3時間のステージを連日行うこともあるわけですから、そんな顔を歪めるほどの無理がある歌い方をしているはずがないんですね。
(オペラはまたちょっと違うのですが、長くなるので割愛します。)
ミックスボイスの習得方法
これも人によって教え方が様々です。
裏声を出す筋肉と地声を出す筋肉のバランスをとるとか、鼻腔を共鳴させるとかよく見かけるのですが…
なんのことを言っているのか全く分かりません!
と、思いませんか?
意識せずにナチュラルにできている人は別として、できていない人は発声法を調整できないから理屈を言われてもわかるわけないんです。
で、一番わかりやすいなと思ったのが目玉おやじのモノマネです。
「おい、鬼太郎!」
まずはこれから始めましょう。
繰り返しますが、1~5期の目玉おやじですからね。6期しか見たことない人は以前の目玉おやじを聞きなおしてください。
どうしても6期の野沢雅子さんのモノマネで習得したい人は
「オラわくわくしてきたぞ~」
を、参考にして下さい。”わくわく”の部分がミックスボイスです。
「オッス、オラ孫悟空!」
ではダメです。
目玉おやじか、ワクワクしてる悟空のモノマネを数回繰り返し、その発声のまま何か歌を歌ってみてください。
慣れないうちは変な声です。とても歌として使い物になる声ではないでしょう。
でも気にする必要はありません。ボーカルトレーニングは人に見られたくない恥ずかしいものです。
喉の筋トレのようなものなので、次第に発声に慣れてきます。
歌える環境を準備しよう
夜な夜な、目玉おやじのモノマネを繰り返す姿を家族が見たら完全に精神病院送りです。
音量も問題です。声量が上がってくるにつれ、自宅での練習は厳しくなります。
特にミックスボイス習得後は少ない息でも大音量で歌うことができるので、一般家庭では少々無理があるでしょう。
しかし、毎日カラオケに通うのも自宅に防音室を作るのもあまり現実的ではありません。
なんとかそれ以外の方法で、毎日トレーニングできる環境を作りましょう。
車の中がベスト!
車を持っている人はこれ以上にない練習場所です。
ある程度、遮音性はあるので人気のないところに移動すれば季節・昼夜問わず、快適に練習できます。
ただし、閉店後のスーパーの駐車場には気を付けましょう。
私は2回ほど深夜に職質を受けました。
ビックリするほどの消音効果!
車がない人は自宅練習が基本です。
隣の家が離れていたり、ある程度の防音がされている部屋があればいいですが、どれも用意できない場合のおススメアイテムがあります。
全力で歌っても近所に聞こえることはまずありません。
少々口元が蒸れるのが欠点ですが、背に腹は代えられないでしょう。
自分の声もしっかりと聞こえるので自然な練習ができます。
布団をかぶって練習はNG
私の友人が布団をかぶって歌の練習をしていましたが、これだけはおススメできません。
その友人はアパートに住んでいるにも関わらず、隣人に迷惑かけることなく練習をしていました。
布団のカビ臭さと引き換えに…
全力で歌うとかなりの運動になりカロリーを消費します。さらに歌うということは息を吐き続けるので、発汗と口から吐き出された湿気で布団はあっという間にカビてしまいます。
匂いだけではなく、カビは健康被害も引き起こします。
どうしてもという場合は毎日布団を干しましょう。
まとめ
ここで挙げたのはほんの基本です。チェストボイスからファルセットまで意識して切り替えられるようになったら、改めてミックスボイスの発声法を調べてみましょう。
最初は何を言っているかわからなかったことも少しずつ理解できるようになります。
また、ミックスボイスは発声方法の一つなので、音程のとりかたや腹式呼吸とは別物です。
腹式呼吸の方法をはじめとした呼吸法に関しては声楽科で学んだライターが別な記事で書いているのでそちらも併せて読んでみてください。
もっと歌が上手くなるための一歩を踏み出そう
もっと歌が上手くなりたい、歌声にもっと自信をつけたい、そんな時は一度プロのボイストレーナーに相談してみるのはいかがでしょうか?基礎から一度見直してもらったり、歌の悩みを相談できたりと、多くの学びがあります。
どんな雰囲気でレッスンをしているかを掴むためにもまずはお近くの無料体験レッスンが出来るマンツーマンのボーカルスクールに一度足を運んでみるのはいかがでしょうか。
ボイストレーニングを受けて、今よりももっと上手く歌えるようになって多くの人を感動させられる歌への一歩を踏み出してみましょう!
メインの楽器はギターで、春畑道哉先生(TUBE)と松本孝弘先生(B’z)を崇拝しています。
その他にベース・ドラム・キーボードも自分でいじって遊んでいます。
YouTubeにてその様子を公開しているので、興味のある人は見てください。