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目指せ!仮歌シンガーデビュー!

仮歌

仮歌とは、本来の歌い手が歌を入れる前に、別な歌い手が仮の歌を録音することです。大きく分けると2パターンの意図があって募集されています。

  • コンペに応募する作曲者が生歌を入れたい場合
  • 作曲者が演者に生歌でイメージを伝えたい場合

ボカロなどでも歌は入れられますが、やはり生の歌で正確にイメージを伝えたいという作曲者が多いでしょう。
歌唱者としてもその方がわかりやすいので効率がいいです。

仮歌シンガーは裏方的な役割ではありますが、音楽業界に携わった仕事ができますし、色々な曲を歌うことで修行の一貫にもなります。

1. プロの音楽家に関わる仕事です

仮歌シンガーのところまで伝わるかどうかは案件次第ですが、仮歌を入れる曲が何に使われるか教えてもらえる場合もあります。(だいたい教えてもらえます。)

具体的なアーティスト名や主題歌となるアニメの名前など、コンペに使われるものであればかなり有名どころの場合もあります。

もちろん仮歌を入れた曲が大ヒットしても、ボーナスもなければCDに名前がクレジットされることもありません。しかし、それに関われたというのはなかなか嬉しいことです。その後のモチベーションアップにもつながりますね。

ただし、注意点があります。仮歌シンガーはもらったオケを厳重管理しなければなりません。
間違ってもインターネット上にアップしたりしないでくださいね。オケはもちろんですが、SNSなどで【〇〇の新曲、仮歌入れてるなう】とかつぶやくのも絶対にダメです。
二度とオファーがこないどころか、場合によっては裁判沙汰になります。

私事ですが、以前に某アニメの仮歌で私の歌った仮歌がコンペで採用されたことがありました。
もちろんSNSで拡散などはしていませんが、嬉しくなった私は音楽仲間などにその歌を自慢げに聞かせていました。

そして、その話を依頼者にしたところ…

怒られてしまいました。

こっぴどく怒られたという程ではありませんが、データは自分以外の人は家族であっても聞かせないようにと釘を刺されました。
このあたりは本当にデリケートな部分なので、仮歌をやるのであれば絶対に守りましょう。

2. 仕事の選り好みはできない

よほどの理由がない限り、どんな曲でも依頼されたものは請けましょう。

仮歌シンガーのベテランとなり、いつも仕事をくれる依頼者が複数いるなら話は別ですが、駆け出しのシンガーさんに多くの仕事は来ません。
ジャンルや曲の好みで選ぶのではなく、頂いた依頼はありがたく請けていきましょう。

ただし、プロフィールなどで得意ジャンルをアピールするのは問題ありません。むしろ【なんでも歌えます!】と書かれていても、依頼する側からするとピンときません。経歴や好きなアーティスト、サンプル音源などを活用して自分をアピールしましょう。

逆にアピールしているジャンルとは違うタイプの仮歌依頼が来る場合は、よほど声や歌い方が気に入ってもらえている可能性があります。うまくいけば継続的にお仕事がもらえるかもしれませんね。

そうして色々な仕事を請けていくと、気に入ってくれた人や、条件が合う人が見つかるはずです。
お互い常に【はじめまして】の相手と仕事をするのも効率が悪いので、信頼関係を築いたお得意様は大切にしていきましょう。

このあたりはどんな仕事でも同じようなことが言えますね。

3. 仮歌で生計は成り立つのか?

最初に断言します。成り立ちません。
絶対に無理ではないですが、かなり厳しいでしょう。
そもそも仮歌だけで食べていける能力のある人は仮歌の仕事しかしないということがないです。
ボイストレーナーだったり、事務所のお抱えコーラスだったり、なにか別な仕事を持っています。

それに仮歌シンガーは基本的に自営業です。
会社勤めとは違うので、保険料や税金など全て自分で支払わなければなりません。
仮に月に22日稼働だったとして、1日1.5万円分の仮歌をこなさなければ生活は苦しいでしょう。
所帯持ちであれば日給3万円ほどなければ生きていけません。

レベルの高い仮歌シンガーであっても、コーラスや修正を入れても最高1曲10,000円くらいが相場です。これ以上の投資を音源化されない仮歌にだす人はあまりいません。
それを1日3曲、月に22日こなすことはあまり現実的ではないですね。

歌い手としてレベルアップするための、楽しみながらお小遣いも稼げれば、というスタンスで挑戦するのが仮歌です。

ちなみにすごく稀な例ですが、納品した歌がよければそのまま採用されることもあります。イイものはイイですからね。特にアニメなどの主題歌では、シンガーを決める前に曲を作る場合が多いので可能性があります。
仮歌からプロになろうと決めて挑むのはおすすめできませんが、プロになりたいと考えている人はあくまで導線の一つとして全力で仮歌に取り組むのも悪くはないでしょう。

4.まとめ

仮歌シンガーは職業としての終着点ではありません。自分の能力を高めるためや、次のステップに踏み出すためのきっかけです。

収入源としての見込みは高くありませんが、最も簡単に音楽業界に関われる方法の一つです。

仮歌を通した出会いが人生を変える出会いを産むこともあるので、まずはうたいれ!でシンガー登録してみませんんか?