忙しい人でも毎日出来る歌唱力がアップする一日5分の練習メニュー 姿勢・呼吸編

カラオケ

前回のコラムが大好評でしたので、(ありがとうございます!)今回は内容もボリュームアップしまして第二弾です!家で出来ることって少ないと思われがちですが、日常の中で意識することで出来ることってたくさんあるんですよ~!是非、前回ご紹介したメニューに付け加えてみてください。

姿勢を見直してみる

カカト重心になっていませんか?

若い人にぶっちぎりで多い姿勢が、腰でバランスを取ってカカトに体重が乗っかっている「カカト」重心!どのような姿勢なのか具体的に言葉で表すと…

◎骨盤が後ろに倒れている
◎背中が丸くなっている
◎みぞおちが背中側に落ちている(へこんでいる)

ズバリ言いますとこの姿勢、歌う時には非常に最悪です。 笑 


歌には腹筋が大事!」というとても印象は強いかと思いますが、お腹ばかり意識して動かすのは少しいただけないです。歌うという行為は全身運動なので身体の360度全部が大事です。お腹だけ意識しても実はちゃんと使えていないことの方が多いです。
さらにカカト重心だと筋肉を使える部分が限られてくるので、土踏まずの少し前に軽く体重を乗せるとGOOD!

余談ですが、カカト重心の方には腰痛持ちの方が非常に多いです。人間の背骨はS字なので、カカト重心だとバランスが悪くて全部の体重が腰に乗っかって負担がかかるからなんです…。

高音を出すにはここの筋肉を使うんです!

さて、カカト重心にも繋がるのですが…高音を出すには腹筋だけじゃ足りないんですね。
じゃあどこを使うのか…?腹筋の裏側、背筋です。

人間の筋肉にチャックやボタンは無い。つまりは切れ目や繋ぎ目のない一枚の皮
どこか部分を動かすのかを一点集中して動かそうとさせるより「どの部分もすぐに連動して動かせるようにする」方が声の鳴りに繋がりやすいんです。

ただし、人間の背骨はS字に湾曲しています。背筋を直線で真っすぐ!のイメージは非常に危険です。まずは体重を乗せる位置を整えて背筋が極端に反ったり丸くなっていないかを確認してみてください。

何度も言いますが、背骨は「S字」なので決して真っすぐにはならないですよ…!
極端に反っていないか・丸くなっていないか、がポイントです。

高音を出すのに筋トレは必要?

結論から言いますと、そんなに必要じゃないです。(そんなに、がポイントです)

発声は息を力で押し出すものではなく、息のスピードで「飛ばす」ものと考えてください。じゃあ具体的にどれくらいの力で飛ばすのか…?ペンを握る力やペットボトルを持ち上げる力、これくらいの力で充分です。ペンやペットボトルを持つのに「重たくて持ち上がらない…!!」という方はいないですよね?でも力を緩めすぎると持つことは出来ないはずです。

答えは「力はそんなに入れないけど、多少は必要」です。

なのでわざわざ腹筋したり身体を鍛えなくてもOKです。
息ってそんなに重たくないですから… 笑

ただし!あまりに姿勢が悪すぎて「すぐにみぞおちが落ちる!腰が丸くなる!」という方は是非、
率先して体感トレーニングに励んでいただければと思います。
(また別の記事でお勧め体感トレーニングをお伝えしますね!)

高音を出しやすくするトレーニング

軟口蓋(なんこうがい)に息を当てる

軟口蓋ってどこやねん?とお思いの方は多いと思います。上あごをベロでなぞっていった先の奥の方の柔らかい部分。そこが軟口蓋です。おにぎりを食べたら海苔がくっつきやすいところ、って言ったほうが分かりやすいかもしれません。ここに息を当てるイメージがないと残念ながら高い声は出ません。断言します。

理由としては風(息)はぶつからないと曲がりません。(風に自由意思はないはず。)
大多数の方が口に向かって息を吐く=自分で息をねじ曲げている状況を作っています。ということは不自然な動きを自分で作っていることになりますし、歌に不必要な力がたくさん入っていることになります。

力いっぱい気張って歌う方は多いと思いますが、不自然な力を入れ続けるといずれどこか故障します。まずは自然な息の通り道を作ること!ここからがスタートです。軟口蓋に当たれば勝手に口の外へ息は流れますから。

息を力で押し出そうとしていませんか?

さて、歌う時ってどのくらいの量で息を吐くと思いますか?

結構な確率で皆さん大黒柱並みの息の量を吐こうとされるのですが…そんなに声帯って大きくないですよ?自分の身体よりも太い息の筒をイメージしても声を作る部分は限られています。たくさん吸って吐いてもその息の9割は血液に溶けて終わります。

大事なのは息の量より息のスピード。もちろん息のスピードを上げようとして息の量も多くなってしまう方は多いです。そこは練習で感覚を掴むのみ、です。前回ご紹介した「ドックブレス」が活きてきますよ!

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は少し踏み込んだ練習や意識の仕方をお伝えしました。たったこれだけでも声の響きが変わる方も多いです。是非、試してみてください。

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