一人でなんでもこなしてしまうマルチプレイヤーって、もう響きからしてカッコイイですよね。
アマチュアでは少数派であり、希少な人材ですが、実はプロの世界においては珍しいことではありません。おそらく一つの楽器しか演奏できないプレイヤーを探す方が難しいでしょう。
人前でほとんど演奏することのない楽器でも、演奏できるかできないかで音楽家としての幅はかなり広がります。多くのプロミュージシャンがマルチプレイヤーなのもこうした理由があるからです。
ですがプロのように、どの楽器も人並み以上まで技術を高める必要はありません。まずはちょっと触れる程度でもいいので、演奏できる楽器が増えると音楽の楽しさも倍増しますよ。
色々な楽器ができるメリット
これまで一つの楽器に没頭してきた人にとって、新しい楽器への挑戦はなかなか腰が重いものです。特に全く特性の異なる楽器ともなればなおさら。
そういう私もギターから音楽を始めたクチなので、ピアノやシンセなどの鍵盤楽器に挑むのは大変でした。というか、今でも苦手です。
マルチプレイヤーになれば世界が広がると言われても漠然としすぎてやる気も出ないので、具体的にメリットをいくつか挙げていきます。
練習が飽きない
音楽が大好きなアナタにとって、辛い練習は本当に辛いものだったでしょうか?
一番最初に楽器を持った頃、あーでもない、こーでもないと言いながら四苦八苦したのって実は楽しい思い出じゃないですか?
難しい曲でも試行錯誤を繰り返し、お母さんに怒られながらも決して練習を辞めなかったのはアナタの音楽に対する愛です!
そんなあの頃の、熱い情熱を呼び覚ましてくれるのが新しい楽器への挑戦です。
なんだかスピリチュアルな話になってしまいましたが、たまには真新しいものに取り組むと飽きないよね、という話です。
ドヤ顔できる!
女の子にモテたい!
と考えてギターを始めた男子諸君、似たような理由なので深く共感してくれるでしょう。
人間にはだれでも承認欲求があります。特に人前で自分の演奏や作品を公開するミュージシャンは承認欲求が強くて当然です。
モテたいとか、認められたいとか音楽に対する思いとは違うものですが、モチベーションを保つうえで大切な要素の一つです。
楽器未経験者は楽器の腕前なんかわからないので、とりあえず弾ける楽器が多いというだけでかなりの高評価を受けることができるでしょう。
ちなみにギターを弾けたくらいじゃモテないということはちゃんと気付いているのでツッコミ入れないでくださいね。
曲作りの幅が広がる
さぁ本題です。
曲作り、アレンジの幅が広がるというのが一番のメリットです。
例えば、ギターやシンセなどのメロディ楽器奏者はコード進行やメロディから曲を作りがちです。それがドラムを練習してみると、リズムから曲を作ることができます。
逆もまた然りです。曲作りにあまり口を出さない傾向にあるドラマーですが、メロディ楽器も覚えることでドラマーならではのアイディアを出すことができます。
どの楽器を軸に考えて曲を作るかで、生まれてくる曲の傾向は全然違うものになります。
いつも同じような曲ができてしまうという人は、いつもと違う楽器で曲を作るだけで簡単にマンネリから脱却することができます。
マルチプレイヤーのデメリット
プロミュージシャンはほとんどマルチプレイヤーという話を冒頭でしましたが、アマチュアミュージシャンがそれを真似しようとしてもできない理由があります。
デメリットというと少し大げさかもしれませんが、マルチプレイヤーになる難しさを紹介します。
練習が大変
メリットのところで【練習が飽きない】と書きましたが、結局このあたりは捉え方次第ですね。
飽きないと考えればメリットですが、逆に考えればやることが多すぎます。
1日中音楽に携わっているプロミュージシャンや、時間のたくさんある学生ならどうとでもなるでしょう。しかし、社会人ミュージシャンにとって、複数の楽器を同時に練習するにはどうしても時間が足りないというのが現実です。
機材代がかかる
アマチュアミュージシャンにとって、メインではない楽器に十数万円の出費はかなり痛いです。
さらに上達してくるともっと高い機材が欲しくなってきます。
気楽な独身者ならまだいいですが、既婚者は大変です。楽器は家族に隠せるような大きさではないので、黙って高級機材を買った日には修羅場が確定するでしょう。
ちなみに、私の独断と偏見ですが、メインで演奏する楽器ではない楽器のおススメを紹介します。
ドラムは最悪スティックだけでもスティック使いの練習になります。自分の太ももをバシバシ叩いていれば、あとはイマジネーション次第でドラマー気分にもなれます。
ノリノリになってくると太ももが内出血して紫色になりますが、 それを繰り返すと太ももの毛細血管が強くなり、内出血しにくくなるので心配ありません。
まとめ
それなりに大変な面もありますが、マルチプレイヤーになると音楽の総合的なレベルがアップします。特に作曲をする人にとってはかなり有益なスキルです。
1日30分でもいいので新しい楽器に取り組んでいけば、1か月後には作曲に役立つくらいのレベルにはなります。
少しでも時間に余裕のある人はぜひ未経験の楽器に挑戦してみてください。
メインの楽器はギターで、春畑道哉先生(TUBE)と松本孝弘先生(B’z)を崇拝しています。
その他にベース・ドラム・キーボードも自分でいじって遊んでいます。
YouTubeにてその様子を公開しているので、興味のある人は見てください。